OpenModelicaで自分のモデルを新しく作成していく際,最初に「パッケージ」を作っておくと,煩雑にならずに利便性が高いです.パッケージとはModelicaの「クラス」(※追記)の一つで,フォルダのような役割をしています.
新規パッケージの作成
まず最初に「メニューバー > ファイル > Modelicaクラス新規作成」もしくはツールバーの のアイコンをクリックします.
次に,表示されるダイアログで「クラス・タイプ:Package」に変更して(デフォルトではModelになっています),「コンテンツを1ファイルに保存」にチェックが入っているのを確認し「OK」を押します.(ここでは新しいパッケージ名をMyPackageとしましたが,もちろん任意で構いません)
ただしModelicaではPackageやModelなどのクラス名に,日本語や空白は使えません(バージョン v.1.12.0 現在).またクラス名の先頭に数字を使うことはできませんので,必ずアルファベットで始める必要があります.大文字と小文字は区別されます.
※ ここで「コンテンツを1ファイルに保存」のチェックを外すと,パッケージの中に含まれるモデルがそれぞれ個別に保存されます.それらのモデルファイルを削除してしまった場合,パッケージが開けなくなりますので,よほど大きいアセンブリモデルでもない限り,通常はチェックをつけて単一ファイル構成にしておくことをお勧めします.
下記のように,いま作ったパッケージがライブラリブラウザ上に表示されています.
新規モデルの作成
次にモデルを作成します.先程作成したライブラリブラウザ上のパッケージ上(ここではMyPackage)で右クリックして「Modelicaクラス新規作成」を選択します.
表示されたダイアログで,「クラス・タイプ:Model」を選択して,「挿入クラス」に先程作った自分のパッケージのパスが表示されている事を確認したら「OK」を押します.この挿入元のクラスのことを「親クラス」といいます.(ここでは新しいモデル名はMyModelとしましたが,これももちろん任意で構いません)
もし挿入する自分のクラスが表示されていなければ,右の「ブラウズ」ボタンをクリックして,親クラスを選択してください.
新しいモデルが作成されました.
モデルの保存
モデルを保存するときは,「メニューバー > ファイル > 保存」もしくはツールバーの のアイコンをクリックして保存します.
すると下記のように,パッケージ名が自動的に入力されているので,そのまま保存します.ここで新たに名前をつけて保存しても構いませんが,ソフトによっては「ファイル名」と「クラス名」が違うと認識しない場合もあるのでそのまま保存することをお勧めします.また間違って日本語(パスも含めて)で保存した場合は,後から開くことが出来なくなるのでOS上で変更する必要があります.
モデルのアンロードとロード
ここで先ほどのパッケージ上で右クリックをして「アンロード」をクリックすると
ライブラリブラウザ上から,パッケージが消去されたのが分かります.
再度ファイルを開くと,中に含まれているモデルと一緒にロードされます.
Modelicaはオブジェクトベースの言語で,すべてクラスと呼ばれるオブジェクトから構成されています.パッケージもモデルも関数などもすべて「クラス」です.オブジェクト指向やクラスについての説明は,また後日アップしたいと思います.