OpenModelicaのインストール

OpenModelica

OpenModelicaのインストールに関する問合せがありましたので,こちらに記載させて頂きます.Windows,Linux,Mac版がリリースされています.Windowsの場合は,他のオープンソースとほぼ同じなので基本的に難しくありませんが,少々注意する点があります.

 

Windows版のインストール

システム要件

OpenModelicaインストールのためのシステム要件(2019/9/26現在,バージョン1.13.2)は,下記になります.

  • HDDの最小インストール容量:4.1GB(追加ライブラリも含めると5.6GB)
    (ダウンロードするexeファイルが約1.5GBあるので,空き容量は10GB程度はあった方がよい)
  • Windowsのバージョンに関しては記載がありませんのでWindows10以上を推奨しておきます
  • メモリに関しても記載がありませんが・・・少なくても動くと思います
上記について,Modelica協会に問合せしています(詳細分かり次第アップします)

 

ダウンロード

インストールメディア(Windows)は,下記からダウンロードしてください

Download Windows

 

通常は公式版(Official Release)を選択します.

公式版(Official Release)を選択

 

下記から,それぞれ自分のPCに対応した 32bit版または64bit版をクリックします.

31bit/64bitを選択

 

「OpenModelica-v1.13.2-xxbit.exe」をクリックしてダウンロードします.

exeファイルをダウンロード

現バージョンでexeファイルが約1.2GBありますので(ネットワーク環境にもよりますが)ダウンロードにも結構時間かかります.

 

インストール

ローカルファイルを実行

ダウンロードしたら,ローカルの「OpenModelica-v1.13.2-xxbit.exe」ファイルをダブルクリックしてインストールします.下記のメッセージが出たら「Next」

Nextをクリック

 

本体(OpenModelica Core)と標準ライブラリ(Modelica Standard Library)は,必須ですので最初から選択してあります.追加のオープンソース・ライブラリ(Open-Source Modelica Libraries)のインストールは任意で構いません.(1.5 GBほど余分に必要なので,空き容量に余裕がない人はチェックを外しましょう)

インストールするライブラリの選択

 

ちなみにオープンソース・ライブラリは,後から下記より個別にダウンロードすることも可能です.

Modelica

 

インストール先フォルダに注意

新バージョン(ver1.14.0~)ではスペースを含んだ “Program Files” 等へのインストールが可能になっているようです.ただし安心のためには(下記に記載のように)スペース等を含まないフォルダへのインストールをお奨めいたします(2020/1/20 追記)

 

次のインストール先のフォルダには注意が必要です(ver.1.13.2現在).デフォルトではCの直下にModelica用のインストールフォルダを作成しますが(できればこのままがお奨めですが),他のフォルダや自分で作成したフォルダにインストールしたい人は,下記の点に注意しましょう.

インストールパスに注意

OpenModelicaを正常に動作させるためには「スペースと非ASCII文字を含まないパス」にインストールする必要があります.
またアスキー文字であっても,Modelicaのモデル(クラス)名には_(アンダーバー)以外の記号が使えません.また数字はモデル(クラス)名の先頭に使えません.よってこれらのルールに反すると(インストールが成功しても)その後モデルが上手く読み込めない可能性が大きいので避けましょう.

 

下記のフォルダ名はすべてNGです

  • \1DCAE
  • \1D-CAE
  • C:\Program Files
  • C:\Program Files (x86)

下記はOK

  • \SIM
  • \CAE_01
  • \temp.1.2.3

 

あとはそのままインストール

「Install」をクリックすると,インストールが始まります.

インストール開始

 

インストールには結構時間がかかるので,気長に待ちましょう.(環境にもよりますが15分~1時間程度)

インストール中

 

Setup was completed successfully.と表示されたら「Next」をクリック

インストール成功

 

「Finish」でインストール完了.

Finishをクリック

 

動作確認

Windowsのプログラム > OpenModelica > OpenModelica Connection Editor (OMEdit)を起動します.

OpenModelicaを開く時

 

起動画面は下記のようになります.

起動画面

 

動作確認のためサンプルモデルを実行します.どのモデルでも構いませんが,ここでは二重振り子を実行しています.ライブラリブラウザの Modelica > Mechanics >MultiBody > Examples > Elementary > DoublePendulum をダブルクリックしてください.(Modelicaの標準ライブラリが表示されていない人はこちらを参照してください)

 

上部のアイコンの をクリックします.

サンプルモデル「DoublePendulum」

 

シミュレーション設定が開きますが,サンプルモデルはすでに設定がされていますので,このまま「OK」をクリックします.

 

シミュレーションが始まります.

 

下記のようにメッセージブラウザに「The simulation finished successfully. 」と表示されていたら,正常にインストール完了していますので動作確認は完了です.お疲れ様でした.

 

Mac版のインストール

Macのインストールメディアは下記からですが,

Download Mac

上手くインストールできないとの報告も寄せられています.

 

少々古いですが,下記の記事がありましたので紹介しておきます

HomebrewでOpenmodelicaをインストールする方法
以下のコマンドを実行します。公式サイトとは別の方法ですが、公式サイトの方法ではエラーが出ました(2017/11/16現在)。 MY_FORK =MyGitHubUserName ;  git clone  https: // openmod...

他に何か情報がありましたらアップします.

 

仮想マシンを用いたインストール

Mac OS でも,VirtualBox を使ったインストールは成功したとの報告を頂いています.仮想マシンを用いたインストールは下記から

Download Virtual Machines

 

正常に動作しない場合

Windowsのユーザー名が日本語

Windowsのユーザーが日本語(2バイト文字)になっている人は,インストールエラーが出ることが報告されています.ユーザー名を日本語から英数字に変更しておきましょう.

Modelicaライブラリが表示されない場合

Modelicaライブラリが表示されていない場合は,ライブラリを追加します.メニューバーの ツール > オプションを開いてください.

メニュー > オプション

 

「ライブラリ」タブを開き,システムライブラリの「追加」をクリックします.

オプションの「ライブラリ」タブ

 

名前:Modelica,バージョン:4.0.0+maint.om を選択して「OK」をクリック

 

Modelicaライブラリが追加されているのを確認して「OK」を押してください.(通常はインストール時にパスが設定されますので,この作業は不要ですが,このように明示的に標準ライブラリを指定することも可能です)

Modelicaライブラリの明示的追加

 

日本機械学会 機械力学・計測制御部門 1Dモデリング研究会(A-TS 10-42)主査 / 物流機器製造業の開発部門に勤務/「1DCAEによるモデリング」について大学・学会等で講義・講演を行っている/1DCAE.com運営者/技術士(機械部門)/ 博士(工学)

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